そもそも《貴金属》とは何なのでしょうか? 【後編】

親愛なる読者のみなさまへ。

貴金属の特徴、みまさまは説明できますか?


こんにちは。

「itoaware -いとあはれ- 京都店」です。

前回のブログでは、貴金属の定義や意味についてちょっとご案内してみました。

前編はこちらをごらんください⇓



今回はアクセサリーで使われる貴金属の、それぞれの特性や魅力について詳しく説明してみようと思います。

よろしくお願いします。


貴金属とは?(おさらい)

まずはこの前の更新でお話しした貴金属の定義や特徴をサラッとおさらいしましょう❗

前編のおさらいですね。


《貴金属の定義》


1.貴重である

めったに見つからない金属であること

もし、銅やアルミのようにたくさん採れてしまうなら、それは貴金属とは言えない


2.変化しない

サビて変色したり、ボロボロになったりしにくいこと

少なくとも日常生活のなかでは変化せず、化学的に安定しており、化合物を作らない


3.美しい

美しい光沢をもつこと

見ているだけでも人を魅了し、幸せな気持ちにさせ、高値で取引される


     ⇓


【 つまり、普遍的な価値がある❗ 】



貴金属は全8種

そのうちアクセサリーでよく使われる金属は4種類。

つまり、金・銀・プラチナ・パラジウムです。

パラジウム?

ちょっと聞き慣れないワードが飛び出してきましたね。

でも大丈夫。

一つ一つ解説していきますよ〜。




金 -gold-


・黄金の輝き

ゴールドと言えば、オレンジがかった黄色の光沢です。

その美しさはは誰しもが知るところでしょう。

実際、5000年以上前の時代に生きた大昔の人たちも、その輝きに魅了されてきたという記録が残っています。

変化しないという特性もあいまって、どんな文明にあっても、どんな時代にあっても、その輝きは永遠です。



・柔らかく、よく伸びる

金はどんなにハンマーで強く叩いても、ポキっと折れたりパキッと割れたりしません。

その代わりに、どこまでも簡単に伸びていきます。

具体的には、たった1グラムの金を、3000メートルにまで伸ばせるほど。

すごいですよね。

難しい言葉を使うと「延性と展性に優れる」ということ。

あの「金箔」を作ることができるのは、金がもつ延性と展性のおかげだからです。



・電子機器や化学の分野

半導体や化学の分野でもゴールドは大人気。

なぜなら、ものすごく電気が通りやすいからですね。

みなさんがお持ちのスマホやパソコンにも、ほんのちょっとだけではありますが、金が使われています。

というわけで、ジュエリーとしてだけではなく、光学や化学の分野からもゴールドは求められているのです。




銀 -silver-

・手軽に身につけられる

銀はその他の貴金属と比べて、地中にある量が多いという特徴があります。

要するに、比較的たくさん手に入るから、自然とリーズナブルなお値段で手に入る、ということですね。

実際、私たちのお店でもシルバー製品はたいへんご好評いただいてますよ。

「いとあはれ」では7割近いお客様が、シルバーのハンドメイドリングをお求めになってらっしゃいます。



・白い輝き

銀が金やプラチナに比べて値段が安いからといって、それらに劣るだなんてことはありません。

その輝きには本物の価値があります。

白い無垢な光は、太古より人々を魅了し、金以上の高値で取引された時代もあったくらいです。

今は色々と技術が進歩して、リーズナブルに手に取れるようになったというだけのことですね。



・シルバー特有の変色

銀はイオウと反応して、黒く変色します。

しかし、悪いことばかりではありません。

黒くなった銀は「いぶし銀」とも呼ばれ、その色合いをアクセサリーのデザインに取り入れられています。

そもそもこの変色は、日常で普通に使うぶんには、何年も時間をかけてゆっくりと変化していくもの。

色合いの微妙な変化を楽しむのも一興ですよ。

シルバーのアクセサリーは、末永く付き合える装飾品となるでしょう。




プラチナ -platinum-


・硬い

プラチナは他の貴金属よりも硬く、変形しにくく、キズもつきにくいとという特徴があります。

特に「ハードプラチナ」と呼ばれる合金にすると、高い純度を保ったまま、さらに硬くすることができるので、毎日身につけてもそう簡単には輝きを損ないません。

そのため、結婚指輪など日常使いをするアクセサリーの素材として、たいへんな人気があります。



・漢字では「白金」

プラチナを漢字で書くと白金(はっきん)となります。

意外と読みづらいですよね?

白銀(はくぎん)とは別モノですし、カラーゴールドの一種であるホワイトゴールドともやっぱり別モノです。

その名の通り、白い輝きが特徴的です。



・産出量が少ない

今までに人の手で掘り出されたプラチナの総量は約4700トンほどしかありません。

これは金の産出量の3%にも満たない、とても少ない量です。

さらに、工業や化学の分野でも大いに求められ大活躍している素材なので、ジュエリーとして供給されるプラチナはさらに希少です。

これだけでもプラチナの希少価値がいかに高いかがわかりますよね。




パラジウム -palladium-

金銀プラチナは知っていても、パラジウムについてご存知の方は少ないのではないでしょうか?

なので、まずはパラジウムがどんな素材なのかをご説明しますね。



・パラジウムとは?

主に、ゴールドやプラチナのアクセサリーを作るときに、硬さをだすために混ぜる割金(わりがね)として使われる貴金属です。

しかしそれだけではありません。

白く美しい輝きを放つことから、アクセサリーのベース素材としての人気も高まってきています。

光沢感がプラチナとそっくりで、パラジウムとプラチナを並べて比べても、パッと見るだけではその違いがわからないかもしれません。



・硬い

硬いプラチナよりも、さらに硬いのがパラジウム。

それだけ硬いということは、キズがつきにくく、変形もしにくということです。

変色にもつよいので、お手入れをする手間も減ることでしょう。

結婚指輪など、日常使いのアクセサリーに仕立てると良いかもしれませんね。



・軽い

貴金属としては、たいへん軽い素材です。

ずっしりと重いゴールドの、約60%ほどの重量しかありません。

そのためパラジウムを使ったアクセサリーは、自然と軽やかな付け心地だと感じられるでしょう。

これもまた、パラジウムの魅力の一つですね。


本店のブログでもパラジウムについて解説してます。

よかったらどうぞこちらからご覧ください⇓





以上、アクセサリーで使われる貴金属4種の案内をしてみました。

どうぞアクセサリーの豆知識として、ジュエリー選びの参考になさってくださいませ〜。


今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

本当はもっと細かいとこまでお話ししたいんですが、あんまり長いのもアレですものね。

それではまた、次の更新で。



itoaware -いとあはれ- 京都店



itoaware -いとあはれ- 京都店

いとあはれは古語で 「ああ、美しい...」と 感動する様を表しています 鍛金という金属を叩いて延ばす 昔ながらの技法で、職人が 一人一人の為に仕立てる指輪屋です

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